自作Windows 11マシンのPCIeスロットが足りなくなったのでどうにかしてみました。
PCIeスロット足りない問題
久しぶりのPCネタです。最近はイヤホンやBluetooth関連の記事と生成AIで時間がとられていました。その間パソコン界隈?に何もなかったわけではなく、10Gのdocomo光接続のため10Gbpsボードを増設し、ネタにもしましたがMSI専用のThunderboltボードを増設したりしました。周辺機器やソフトウェアの変更などは多々ありましたが、ケースをあけての変更は上記2項目くらいでした。ただこの変更を行った(これらのボードを増設した)ことで少し問題が発生したのでした。それが標題の『PCIeスロット足りない問題』勃発でした。

PCケース内の空間的なスペースは余っているのに、PCIeのスペースが足りない。。。 一昔前と違ってマザーボード上で殆どの機能が賄えるようになったため、そもそもの話としてPCIeスロットが必要という状況は減ってきているのは確かです。とはいえ、それでもまだニーズはかなりあるはず。
例えばそこまでゲーマーではないですが多少はゲームもたしなむのでグラフィックボードはGrForceを後付けしています。と、もうこれだけで3スロットくらいは占有しちゃうので、その真下のPCIex1スロットは埋もれちゃうし、その次のスロットもグラフィックカードの空調の流れを遮っちゃうようであまり大きいのはつけたくないし、、、 あれ?ほとんどつけるとこなくない???

大きなパソコン、でも昔より窮屈感が。
今回対象となっているPCは以前ご紹介させていただいた自作パソコン。PCメーカー・パーツメーカーであるMSIの製品を中心にそろえたもの。“Project Zero”と銘打って『バックコネクト規格』を推進してできる限り邪魔なケーブルを前面から排除しちゃいましょう!ってやつ。 同じシリーズのものは日本でも発売されていますが、自分が使ったのが日本未発売のZ970チップセットを使ったATXマザーボードとE-ATXも対応した大型のピラーレスケース。部屋のスペースを食いつぶしたwおかげでマシン内はかなり広々とした空間が広がっています。
が、当時最新スペックのマザーボードでしたが、それでも更なる拡張ボードはつけたくなるもの。前述の通り、グラフィックボードだけでなく、10Gbpsネットワークカード(NIC)、Thunderbolt追加カードを追加しました。

写真を見ていただくとお分かりいただけるかと思いますが、これで拡張スペースはいっぱいいっぱい。昨今のグラフィックボードがかなりのスペースを割くということが一番の要因かと思いますが、PCIex1のポートは埋没してしまい、ねじ止めの拡張スペース自体は余裕あるように見えますが、もうこれ以上は追加の余地なしという感じです。
犠牲になっていた拡張カード、それはPT3
先代のPCから受け継ぎつつ、でもスペースの都合上涙を飲んでいた拡張カードが一枚ありました。それがテレビ視聴ボードである『PT3』。 昔と比べて地上波の見る機会はめっぽう減って、WOWOWなどのBS/CSもネットサブスクリプションの対応で全く見なくなりました。それでも朝イチはニュースを見たいし、地震とかあったら速報性はいまだにネットよりも早かったりするし、、、で、それなりにテレビを作業用のPCに組み込みたいって要求はいまだ消えやらずでした・・・でも優先度からいってしばらくお蔵入りになっていたのでした。
でも現状USBのテレビボードなんていくらでもあるし、拡張ボードの『PT3』にこだわることはないんじゃないってのは理解はしているのですが、あの『PT3』のサクサク感はUSBじゃ出せないんですよね(って勝手に思っている)ってことで未練たらたらでした。

一方、そのテレビを差し置いて優先的に設置された10Gbps NICですが、ここにきて少し信頼感が低下するようになってきたのです。”TP-Link TX401“というカードなのですが、一日に何度もいわゆる『パケ詰まり』のようなネットが十数秒間無反応になるみたいなことが起こっていたのです。もちろんハードのせいじゃない可能性もものすごく高いのですが、かなり導入当初から感じていたので、ドライバーをOEM元のものにしたりプロパティをいじったりいろいろと調整はしてみたのですが大きな変化はなく、、、 中国メーカー製品をネットワーク機器に使うことへの是非という話題も昨今大きく取り上げられたりしているので、そろそろ代替品を探すか、、、と思っていた矢先にある製品を見つけたのです。

USB4 to 10G Ethernet Adapter
そう、それがThunderbolt/USB4ボードに繋ぐ『10Gbps』のLANアダプターです。1Gbpsや2.5GbpsのUSBアダプターは何度か目にしたことがあったと思うのですが、10Gbpsに対応した外付けUSBアダプターってのは想像していませんでした。USBの速度ってまだイメージ的にそんなに早くないって刷り込まれているらしく。ただそれがThunderbolt/USB4となるとなるほどそういったスピードのボトルネックなんかになるはずもなく、Aliexpressでそれを見つけた時に速攻でポチったのでした。中国メーカー製品を云々言っておきながら、、、です。
1月末に頼んで1週間強で届きました。旧正月なのになんとか滑り込んだといったところです。製品名は”Iocrest USB4 to 10G Ethernet Adapter (IO-HTB1131-GLAN)” クーポン値引きなど合わせて$95ほど(1.5万円)でした。10GbpsのNICと考えると安くはないがあり得ない金額でもないってところかと思いますが、Aliexpressで$100弱のネットワークアダプターって考えると、やはりまだプレミアプライス領域なのかもしれません。 どうしてもこういった外付けのLANアダプターというと多少の速度低下には目をつぶるけどね、、、というイメージがありますが、本製品はいかに!?

ソリューション対抗馬: PCIe 3.0 X1ライザーケーブル
方や、現状構成を基本的に維持しながらPCIe設置スペースを拡張しちゃおうというソリューションも見つかっていました。 なぜか今まであまり頭に浮かんでこなかったんですよね。それが以下のように、(左写真) PCIe 3.0 X1ライザーケーブル と (右写真) M.2 to PCIe X4 ライザーケーブルです。左はグラフィックボード下に埋もれているPCIex1ポートからライザーケーブルで引っ張ってくるという使い方のもので、右は空いているM.2 SDDソケットを転用してPCIe拡張にしちゃおうってやつです。これだと1500-2500円位と投資費用が大幅に下がります。

このマザーボードは4つのM.2スペースがあり、現状使っているのが2つで残っているスペースはSATA対応なので、SATA系を現在使っていないがゆえにリソース分散が見込めたのですが、どうしても太いUSBケーブルをそこから取り回ししなければならないため、現在M.2ポートにかぶさっている飾り蓋を撤去しなければならなくなるため、見た目の視点もありこのM.2ライザー形式は最初に断念しました。PCIeX4のカードが使えるため、こういったカードを追加する場合はこちらが選ばれることになるのでしょう。
ということで、新進気鋭のThunderbolt/USB4アダプターか、埋もれているリソースを活用ライザーカードか、いざ尋常にテストです。
セットアップ & テスト!
ライザーカード経由での設置パターン
都合上、先にライザーカードの方からご説明させていただきます。もうこれで答えが判っちゃった、ってのは無しにしてくださいませ。以下の図の通り、再三申し上げているとおり巨大なグラフィックカードの存在が故に、黄色い部分にあるPCIex1の小さなポートはすっかり隠されてしまっています。グラフィックカードを使っていながらここを使おうって頭はすっかりなかったです。故にグラフィックカードを付けたままではセットできないので、グラフィックカードをはずしてからPCIex1ポート部分を差し込んで、グラフィックカードを元の場所に戻し、、、、、戻し、、、戻らない! そう、なんとなく予感はしていたのですが、差込口とグラフィックカードの冷却ファンパーツとほんの若干ですが干渉してしまいグラフィックカードを最後まで差し込むことができなかったのです。無理すれば何とかなったかもしれませんが、昨今グラフィックカードのお値段がとんでもないことになっているので無理はしないこととして、こちらの方法はここで一旦断念です。

Thunderbolt/USB4ポート経由
こちらの設置はわけありません。空いているThunderboltポートにアダプター付属のUSB4ケーブルを差し込むだけです。別途電源は必要ありません。USB4をPCに、そしてハブからのLANケーブルを接続です。ほどなくしてリンケージが始まりました。。。。。あら、こちらは簡単、拍子抜けです。

接続速度確認
なるべく条件を合わせて、ということを目指して短時間で“元々設置されていた”『TP-Link PCIeカード』と『Iocrest USB4アダプター』を“speedtest.net”を使用して都合5回ずつ程接続速度テストをしてみました。どう見ても変な結果というのはオミットしておかしくないものだけの平均を確認しました。添付はその代表的な結果ですが、USB4アダプターは遅くなるどころか平均的に見てもPCIeボードと同程度もしくは若干早いくらいの数字をだしました。しかもそんなにぶれることはなかったです。試しに他の『みんそく』などでも試しましたが傾向は同様でした。本体はかなり熱くなりますが、どうしようもないほどでもなく、かつアルミ系の外装なので冷却方法はいろいろと考えることができそうです。

まとめ。。。。。ん?
ということで、PCIeポート不足を解消すべく、他の設置ソリューションなどを検討して、今回は結果的に『10Gbps PCIe LANカード』を撤去して、『Thunderbolt/USB4経由の10Gbps USBアダプター』経由でネットワーク接続をすることとして、PCIeスロットを一つ空けることができました。 今回当方では『M.2およびPCIex1ライザー』経由での接続は選択しませんでしたが、スペース的に問題ない場合や、ライザー経由で接続するボードがPCIex4の場合での選択など、環境や用途に沿ってそれぞれの事情で柔軟に対応することができるかと思います。いままではPCIeスロットがなんとなく少なくなったような気がしてモヤモヤしていた環境をある程度払しょくできたことは収穫でした。
あとはゆっくりテレビでも見ながら。。。。。ん? 「スロット空けただけでPT3設置していないし!!」。。。 といいつつ、設置して少しセットアップは進めたのですが、PT3系って難しいですよね。参考サイト見ても専門用語や伏字使っていたりして読み解くのにも時間かかるし。。。 こちらは焦らずもう少し時間をかけていこうかと思います。

ということで今回はこの辺で、それでは!
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