890861698 水月雨/MOONDROP SPACE TRAVEL 2 ULTRA - 話題沸騰の激安ハイレゾ・ノイキャン・完全ワイヤレスイヤホン 本邦最速クラス自腹購入実機レビュー! - あたらしもん.com 890861698
『ほぼ・あたらしもん』新装開店!

あたらしもん.comでご紹介した、選りすぐりの逸品を限定販売するショップ『ほぼ・あたらしもん』新装開店!

詳細はこちら!
スポンサーリンク

水月雨/MOONDROP SPACE TRAVEL 2 ULTRA – 話題沸騰の激安ハイレゾ・ノイキャン・完全ワイヤレスイヤホン 本邦最速クラス自腹購入実機レビュー!

ブログ

アンダー$30クラスの価格でLDACとANCが付いた”特許取得済み 13mm単面磁気リング型プラナードライバー採用”のTWSが爆誕!こりゃ日本は価格競争に負けちゃいますわ…

コストパフォーマンス

この製品を紹介するにあたって、何よりもまずはお伝えしなければならないのがおそらく「コストパフォーマンス」。見出しにも記載した通り、原価5000円以下のTWSにLDACとANCをつけて、プラナードライバーを採用した完全ワイヤレスイヤホン。。。 聞いたことがありません。プラナードライバー採用で、昨今デビューし、こちらもコスパが高いと評された“Edifier NeoBuds Planar”でさえ2.5万円弱なので、その何分の一の価格なのでしょう。。。

ただ『本来は両面に磁石を配置する平面駆動型を、コストと重量のバランスをとるために単面磁気回路とし、その上で振動板や磁気ギャップの最適化によって、コストパフォーマンスを維持しつつ高い音質を実現した構造』として、コストと音質のバランスをうまくとったのが本機なのでしょう。中国での特許取得済みの技術だそうです。

MOONDROP SPACE TRAVEL 2 ULTRA

“2”と”Ultra”が名前についている通り、本機には先代と姉妹機があります。

初代SPACE TRAVELは超廉価ながらANC搭載が話題となり、姉妹機SPACE TRAVEL 2 (ST2)はベリリウムコーティングドーム複合振動板ダイナミックドライバーを採用して低価格ながらレスポンスの向上と安定したワイドダイナミックレンジを実現。 そして満を持して登場した本機SPACE TRAVEL 2 ULTRA (ST2U)はプラナードライバーを採用した世界最安級のTWSにLDAC/ANCを組み合わせた挑戦的な派生モデルとして位置づけられるのかと思います。

と言いつつ、当方先代も姉妹機ST2も持ち合わせておりませんので単純比較ができないことをお許しください。似たような(?)機種のMOONDROP Golden Age (初代)は持っており、外装デザインともどもチープ感がありながら元気な音で割とお気に入りでしたので、本機にも期待が高まります。

ではまずパッケージから見てみましょう。

オープン・ザ・ボックス

外装はかなり小さいです。ポケカくらいかな。Golden Ageが割と大きめの外装だったので逆に拍子抜けです。その分いわゆる水月雨の”美少女キャラ”感が薄いのである意味買いやすいかもですw また無事日本の技適マークが記載されていますので、日本での発売も近いかもですね。

イヤホンケースの外観は以下の通り。先代や姉妹機を踏襲しているのかな?かなり見たことのある「天面がオープンな特徴的なケース」レビューを見ているとこの”天面が無い”という意匠は賛否両論、どちらかというと「取り出しにくい、埃が入る」という視点で「否」のほうが多い感じでした。ST2Uは今のところこのシックな一色展開のようです。

慣れていない当方は少し取り出しにくさに戸惑いつつ…こちらがイヤホン本体です。水月雨のTWSで特徴的な長い四角柱的なステムが特徴のイヤホン。イヤーピースと本体の色の統一感が新鮮。たまたま当方が持っていた初代Golden Ageと比較してもほとんど同じ背格好ですね。

内容物はUSBケーブルとイヤーチップ、説明書等。中国のSNSにいざなうQRコード付きのカードに若干美少女キャラのイラストが描かれていましたが、水月雨製品によくあるイラストカードやアクリルなどのコレクターグッズ系は入っていませんでした。

スペック等

ST2Uのスペック概要は以下の通り;

  • 製品名 / モデル番号: MOONDROP Space Travel 2 ULTRA
  • Bluetooth バージョン:Bluetooth 6.0
  • 対応コーデック:SBC / AAC / LDAC
  • プロファイル:A2DP / AVRCP / HFP / HSP
  • ドライバー:特許 13mm単面磁気リング型プラナードライバー
  • ノイズキャンセリング:フィードフォワード型 ANC(深度超広帯域、自動降噪、有効面積+36%)+ NPUベース AI 通話降噪
  • 遅延モード(ゲームモード)約 55 ms の低遅延モードあり
  • バッテリー使用時間(イヤホン単体):約 7 時間(AAC 使用時)
  • ケース込みトータル使用時間:約 24 時間(AAC モード)

Chat GPTさんが作ってくれた先代及び姉妹機ST2とのスペック比較表はコチラ(間違っていたらごめんなさい…)

項目 Space Travel 2 Ultra Space Travel 2 初代 Space Travel
ドライバー方式 13mm 単面磁 平面駆動(プラナー) 13mm ダイナミック(ベリリウム球頂) 13mm ダイナミック(ベリリウム球頂)
ANC方式 フィードフォワードANC(+36%効果面積) フィードフォワードANC(+31%効果面積) フィードフォワードANC
対応コーデック SBC / AAC / LDAC SBC / AAC SBC / AAC
アプリ機能 可視化PEQ+オンライン調整、一鍵自動EQ、双機接続、AI補助調整 可視化EQ+オンライン調整、一鍵自動EQ、双機接続 一部EQ、双機接続なし
低遅延モード 約55ms 約55ms 約55ms
Bluetoothバージョン Bluetooth 6.0 Bluetooth 6.0 Bluetooth 5.3
通話ノイズリダクション NPUハードウェア級AI通話降噪 NPUハードウェア級AI通話降噪 ENC通話降噪
バッテリー持続時間 7時間(イヤホン)+24時間(ケース) 7時間(イヤホン)+24時間(ケース) 4時間(イヤホン)+12時間(ケース)
特筆点 世界最安級のプラナーTWS+LDACという挑戦的モデル ベリリウム球頂ドライバー採用で標準機として安定 超廉価ながらANC搭載で話題に

試聴雑感等

今回、この試聴レビューがちょっと問題ありです。よくある「案件」系のレビューだったら描くことのない書き出しなのでしょうが。。。初めて聞いたときは少し戸惑ってしまいました。というのも頭部中央部に聞こえてくるはずの音が届かないというか、頭前方の音がぽっかり抜けているという感覚があったからです。結構初めての感じ。プラナーだからということは無いはずです。プラナードライバーのIEMやSTAX SPIRIT S10も保有しており、こんな感覚は今までなかったです。

ちょっと戸惑ったこともありChat GPTさんに調べてもらったところ、現在発売されている中国でも同じような意見の方もいれば、かなり受け入れが高い方もいました。

中国ユーザーの音質に関する反応まとめ(懐疑的)

  • 高域の伸び不足:シンバルやベルなど高音の細部が明るさや空気感に欠けるとの指摘。
  • 低域の量感が弱い:中低域の支えが足りず、全体の厚みや包囲感が物足りないという声。
  • 音場の狭さ:定位が「頭の中で鳴っている」ように感じられ、前後方向の広がりや自然な残響が乏しいと評される。
  • 中高域の抑制:10〜12kHz 付近の高域が控えめで、結果的に「空洞感」「ぽっかり空いた感覚」を覚えるユーザーもいる。

割と同じような意見もあったので驚きでした。懐疑的な意見だけまとめるとバイアスがかかってしまうので、以下に肯定的な意見も掲載します。

中国ユーザーの音質に関する反応まとめ(肯定的)

  • 解像度と分離感
    「同価格帯では細部の描写が優れている」「楽器の分離が良く、各音がはっきり聞き取れる」
  • スピード感/応答性
    「プラナーらしい立ち上がりの速さがある」「低音の切れが良く、もたつかない」
  • 音場の広さ
    「空間が左右に広く感じられ、定位がはっきりしている」「ST2より奥行きがある」
  • 中域の表現力
    「ボーカルが自然で聴きやすい」「刺さり感がなく長時間聴ける」
  • コスパ面での満足感
    「この値段で平面駆動+LDAC対応は驚異的」「調整すればハイエンド機に迫る」

とこのように、「価格を考えれば十分に良い音」という肯定的評価が全体のトーンを占めつつ、「絶対的な音質」では不足を感じる層が声を上げている、という二層構造になっているようです。統計的データではないのでどちらが多い少ないはここでは申し上げられません。ご了承くださいませ。

音質調整について

上記意見にもあった「中高域の抑制:10〜12kHz 付近の高域が控えめ」、こういったところを補完する機能としてアプリでのEQ調整がありますが、水月雨にもアプリを使ってEQ調整がもちろんできます。しかもなんなら水月雨アプリには大きく分けて3つの音質調整機能があります。

  1. チューニング変更: Reference/Pop/Monitorのプリフィックスチューニング
  2. オンラインインタラクションDSP:ユーザー/オフィシャル投稿式のDSPプロファイルを使用
  3. カスタムチューニング:水月雨の各種IEMに沿った調整や、ハーマンカーブに合わせた完全カスタムの調整や音楽に合わせたオートチューニングが可能

このように微に入り細に入りの調整ができるので、「お、じゃぁ中域を上げてみるか」と調整しようとしたところ、

“LDACモードではこの機能は使えませーん”

的なメッセージが。。。 AndroidにおけるLDAC実装が「アプリ側のリアルタイム DSP に介入できない」設計的制約があるのはなんとなくわかっていますが、LDACをあえて使うような音楽愛好家こそこういった詳細のチューニング調整を望むという背景もあると思うんです。なんとかならんのでしょうか?

ちなみに上記のプリフィックスチューニングだけはLDAC時でも選択できるのですが、正直自分の耳ではこの違いを感じ取ることはできませんでした。これ皆さんお使いなのでしょうか。。。

ということでここで選択肢が、

  1. ハイレゾ再生を優先してカスタムチューニングはあきらめる
  2. ハイレゾ再生はこの際おいておいて、カスタムチューニングで好みの音に仕上げる

チューニングが必要なければ何の問題もないのですが。。。 と言って悶々としながらLDACでTidalのハイレゾストリーミングを聴き続けること数十分。。。『あれ?慣れ始めている自分がいる。』自分の中の脳内調整なのか音の定位がだんだん中央に寄りつつあるように感じ取れてきているから不思議なものです。高音域の物足りなさはまだ感じるので数十分程度では完璧な順応ではないようですがw

音質以外の試聴雑感

ANCはトップクラスではないですが、期待以上かなり頑張っていると思います。ただANCなどのモードを変える時にアニメ声で「しーっ。/ヘイ!」とか毎回言われるのは結構つらいな、、、と思いました。その間流れている音楽が後ろ側に行っちゃいますし。あと、外音取り込みはかなり進化しているのではないでしょうか? かなり自然に聞こえますしノイズも少ないですし、何より通常時、ANC時、外音取り込み時と、音質というか聞こえる音の質がそんなに変わらないことに驚きました。

ゲームモードも搭載しているようですが、今回試せていません。ただ今となっては55msの遅延というのは、もっと低遅延を求める層が多いような気もします。

最後にケースからのイヤホンの取り出しやすさですが、、、まだ慣れていません。3回に2回は失敗します。きっとうまい取り出し方があるんだと思います。もう少しなれるように頑張ってみますw

まとめ

ということで中国Taobaoから直送で10日ほどで到着。199元、送料込みで4千円強。LDAC/ANC搭載のプラナードライバー機、The 格安!という期待値満々のST2Uでしたが、若干音の好みという壁にぶち当たって現在自分の中の脳内変換の適正化(?)を半信半疑で試しつつ聴き続けています。

個人的にそんなドンシャリ好きではなく、柔らかい音好きのつもりでいましたが、今回は初めての音の定位のズレや中高音域の喪失というのを感じた非常に経験値の高まった体験でした。

水月雨自体 個人的に非常に好きなブランドで、先日シェアさせていただいた“TAGO STUDIO x 水月雨 MOONDROP / Harmon-SP”も今ではメインIEMの一つとしてヘビーローテーションしています。なので今回の音が合わなかったってことが結構個人的にはショックで、水月雨の次回作との出会いに戦々恐々。。。そんな気持ちです。

案件レビューとは違う、かなりホンネのレビューでした。皆様のご参考になれば幸いです。とってもコンパクトで素敵な製品ですので皆さんも一度トライしてください。

それでは今回はこの辺で。


コメント

タイトルとURLをコピーしました