発表会で開示されていたdtsXに対に対応したエディションが登場。これでDolby Atmos、THX Spatial Audioに続いて3つ目の空間オーディオ技術に対応。これをどう活かすかはあなた次第?!
3つの空間オーディオ技術対応
詳細は以前投稿したCleer Arc 5 Music Editionの記事への追記という形で紹介したように、”消息筋の情報でw”『外付けのトランスミッターを利用したdtsX対応 Cleer arc 5のゲーム版がでる』とされていたのが現実になったのが今回の”Cleer Arc 5 Gameng Plus Edition”だ。これ以外に以前dtsXに対応していない”Plus”表記が付いていないゲーム版は発売されていた。
これで、
- Dolby Atmos for Headphones (以下Dolby Atmos)
- THX Spatial Audio (以下 THX)
- DTS Headphone:X (以下dtsX)
この3つの空間オーディオ技術が一つのイヤホンで正式に対応されたという訳だ。しかし素人目には何故同じような空間オーディオ技術を3つもサポートしなければならないのかいまいちよくわかっていなかった。『一番聞き覚えのあるDolby Atmosだけでいいじゃん』みたいな。そこで前回もAIに効いた内容なのだが、いろいろ最新情報がわかってきた時点で再度Chat-GPTさんに聞いてみた。
『何故似たような3つの空間オーディオ技術を搭載する必要があるのか?』という問いへの回答を。
結論:
ユーザー体験的な視点でいうと、
Arc 5 Gaming Plus にDolby Atmos・THX Spatial Audio・DTS Headphone:X が同時搭載されている理由は、技術的な優劣というより、ユーザーが体験する“良さの方向性”がそれぞれ違うからだと考えられる。Dolby Atmos は没入感、
THX Spatial Audio は方向の分かりやすさ、
DTS Headphone:X は非対応音源への安心感。3つは競合ではなく、
「使い方が変わっても満足度を落とさないための保険」その全部を載せることで、
Cleer は「誰が使っても、どんな用途でも、それなりに良い」と感じられる最大公約数的な体験を狙ったのではないか。Dolby Atmos は没入感の核
THX Spatial Audio は定位精度の核
DTS Headphone:X は互換性と汎用性の核これらを不足なく体験できる唯一のオーディオ機器というポジショニングの確立が理由
なぜ Arc 5 Gaming Plus はDolby Atmos・THX Spatial Audio・DTS Headphone:X をすべて搭載しているのか?
結論から言うと、3つは同じことをしているようで、ユーザーが受け取る体験がまったく違うためです。
そのため「どれか1つに絞る」のではなく、あえて全部載せることで体験の取りこぼしを防ぐ、という設計思想だと考えられます。
「Dolbyだけでいいのでは?」という疑問について
一見すると、Dolby Atmos だけあれば十分に思えます。
実際、映画や対応コンテンツでは Dolby Atmos の没入感は非常に強力 です。
ただし ChatGPT 的な整理では、
- Dolby Atmos は
**「世界に包まれている感じ」「スケール感」「映画的体験」**を作るのが得意 - 一方で
すべての音源・すべての用途で最適とは限らない
という位置づけになります。
3つの空間オーディオ技術を「体験ベース」で見ると
■ Dolby Atmos
没入感を最大化する担当
- 映画や映像作品
- 大作ゲームのフィールド探索
- 音が上下・前後に自然に広がる感覚
ユーザーは
「音が鳴っている」というより
**「空間に入り込んだ」**と感じやすい。
■ THX Spatial Audio
方向感・距離感をハッキリさせる担当
- FPS / TPS
- 足音・銃声・位置把握
- 勝敗に直結する音の情報
派手さはないものの、
「音で判断しやすい」「音が信用できる」
という感覚を与えるのが特徴。
■ DTS Headphone:X
非対応音源を“それなりに立体化”する担当
- ステレオ音源
- 古いゲームやPCタイトル
- Atmos 非対応コンテンツ
「本来は立体音響ではない音」でも、
それなりに包まれる感じにしてくれる安心枠。
なぜ「全部載せ」が合理的なのか(ユーザー体験視点)
ChatGPT的には、ここが一番重要なポイントです。
- Dolby Atmos だけだと
→ 映画好きは満足、ゲーマーは物足りない場合がある - THX だけだと
→ ゲーマーは満足、映像体験が地味になる - DTS だけだと
→ 汎用性は高いが、最新感・没入感は弱い
つまり どれか1つでは、必ず誰かが不満を持つ。
だから Cleer は、
「どの用途で使っても、
その時に“それっぽく良い体験”になる選択肢を用意する」
という方向を選んだ、と解釈できます。
マーケティング視点で見ると
ユーザーから見たとき、
- 映画を見る日も
- ゲームをする日も
- 音楽を聴くだけの日も
「このイヤホンでいいや」と思わせることが重要です。
Dolby / THX / DTS をすべて搭載していれば、
- 用途が変わっても
- コンテンツが変わっても
- 知識がなくても
「何かしら最適っぽくなる」
これは製品として非常に強い訴求になります。
他の2つがどちらかというと既存立体音響コンテンツの”厳格な立体化”に強いのに対して、dtsXは非立体コンテンツの仮想3D化を得意としている。ゆえに今回あらたにdtsXを加える意味があるというのだ
“とはいえ”、いずれにしてもこれら『2ch イヤホン上の仮想立体化』に過ぎず、どれも結局は同じように聞こえちゃうんじゃないの。。。? 50歩100歩なんじゃないの。。。? 的な疑念も依然頭をよぎる。 またこういった明確ではなく仮想的なコンテンツに接するにあたっては、コンテンツ次第であったり聞き手の好みや環境次第だったりして『正解がない』という気もしている。
故に今回は当サイト独自の見解が強め。。。という前提で最後までお楽しみいただければ、、、と。

Cleer Arc 5 Gameng Plus Edition スペック
でははじめにベースモデルであるCleer Arc 5 Music Editionと本製品Cleer Arc 5 Gameng Plus Editionとの違いや差を中心にスペックを見ていこう。
両モデル間のスペックの違いだが。。。違いが、ない…まったく違いがないのだ。Web上では本製品のスペック詳細が掲載されていなかったので両モデル付属の説明書を比較してみた。私の曖昧な目だけでなく、Chat-GPTさんにも確認してもらったところ両者の違いは『ドングルの搭載』以外は違いがないのだ。
後述するが、そのドングルもケース内蔵ではなく箱の中にポイっと入っていただけなので、何ならベースモデルにドングルをタダ同梱しただけではないのか?と勘ぐってしまうほどだ。
一応スペックは掲載しておくが、長いので折りたたんでおこう。
① イヤホン本体(両モデル共通)
共通スペック(要点)
- ドライバー
16.2mm ダイナミックドライバー - 対応コーデック(イヤホン側)
- aptX Lossless
- aptX Adaptive
- LDAC
- AAC
- SBC
- 周波数特性
65Hz – 40kHz - Bluetooth
Bluetooth 5.4
A2DP v1.4 / AVRCP v1.6.2 / HFP v1.9 - バッテリー
- イヤホン:3.85V 100mAh(約0.39Wh)
- ケース:3.85V 1250mAh(約4.8Wh)
- 再生時間
- イヤホン単体:最大12時間
- ケース込み:最大48時間
- 重量
- イヤホン:11.5g ×2
- ケース込み:117g
- その他
- UVC 270±10nm(UV除菌)
- 急速充電仕様
② Gaming Edition Plus だけに追加されているもの
ドングル(送信機)のみの仕様
- 対応コーデック(ドングル側)
- aptX Adaptive
- aptX HD
- SBC
※ LDAC / aptX Losslessは非対応
- Bluetooth
Bluetooth 5.4
A2DP v1.4 / AVRCP v1.6.2 / HFP v1.9 - 動作周波数帯
2402 – 2480 MHz - 入力
5V / 100mA(USB) - 最大RF出力
8 dBm - 重量
2.2g
📌 重要ポイント
👉 Gaming Plusだから音質が上がった/ドライバーが違う、ということは一切ありません。
このスペックで気になる点が、コーデックの対応にLE audioが記載されていないこと。プロファイルも完全にクラッシックBTの規格だ。また同様にドングルの対応コーデックにもLE audioは記載されていない。なおかつLDACやLosslessは非対応でドングルとの接続ベースはaptX adaptiveを基本としてるように見受けられる。
今回オフィシャルウェブ上で掲載されている『低遅延』のスペックが”29ms”と記載されている。LE audioや2.4Ghz無線などの接続遅延まではいかないもののaptX adaptiveの低遅延上限を切っているくらいの速度なので、専用ドングルを使って通常BTの『一般道』的な接続経路を迂回して上限最低遅延を実現しているのでしょう。 29msという数字はそこそこかと思いますが、どうなんでしょうか。
- 基本的な製品要素はベースモデルと変わらず、専用USBドングルが付属されただけ
- 専用ドングルとの接続はaptX adaptiveベースで、29msの低遅延を実現
- 本体カラーは”极光紫(黒ベース)”と”冰绮紫(白ベース)”の2色
- 価格は基本1,799元(≒40,300円)で、ベースモデルは1,399元(≒31,300円)と9,000円の差
で、気になる記載をTaoBaoの販売ページで見つけてしまった。Gaming Plus Editionの販売ページのトップ画像なのだが、

黄色の罫線で囲ったところ。翻訳すると
“DTSオーディオBluetoothアダプター価格: 499元(≒11,180円)”
前述の『ベースモデルにドングルをタダ付属しただけなんじゃね?』って疑惑がここにつながるわけです。これ自体の販売ページはまだ見つかっていませんが、、、ま、そういった意味では先代のArc 3 Gaming Editionのドングルも付属商品にしか接続できないってわけではなさそうなので、同じっちゃ同じなのですが。。。これ後々別売とかするのだろうか。。。?
オープン・ザ・ボックス
一応開梱の様子を写真で掲載しておきます。上記の通り基本中身は一緒。今回の外箱の写真はいつものイキった兄ちゃんじゃなく、キレイどころのお方が。先代のようなゲーマーじゃなかったっす。そして今回の目玉である『空間オーディオ三兄弟』のロゴが誇らしげに並んでいます。

パッケージ裏がこちら。様々なロゴが並んでいますが、ここにはLE audioのロゴが記載されているんだけどねぇ。。。

今回選んだのは白ベースのモデルの方。あらためてベースモデルと色以外に違いはありません。ただ一つ袋に入ってぽつんと入っていたドングル以外は。。。

ドングル自体は先代と変わらない大きさのはずです。はずですというのも先代が手元になかったもので、、、比較としてFiio BT11と並べましたが、大きさは他社比較でもかなり小さいものになるかと。

ちなみに完全にアンオフィシャルでしょうが、ケースのこの位置に置くと『同梱』できますw 薄いドングルだからこそできる技っちゅうことで。

アプリ
アプリ自体は以前から使用されているCleer+をそのまま使うのですが、空間オーディオ関連にdtsXが加わったことでそのあたりが少し他機種と違うはず。
こちらがアプリの画面。スライドで設定コンテンツを表示していくタイプ。で、本来であれば目玉機能であるはずのAI関連だが未だに使おうとすると中国国内の電話番号を指定しなければならないので今回も試用はしていない。またLDACは設定画面の最後にあるが、Dolby関連(つまり空間オーディオ系)とは併用できないとの注意書きがある。ドングル使用時はaptX adaptiveを使うのでなおさらか。

で、空間オーディオのトグルをオンにすると目出度く三種類の立体音響系の設定がクリックして順番に表示される。Dolbyにゲーム音響モードが無いのはそういう意思なのか。また空間オーディオをオンにするとEQは使えなくなるのはそのまま変わらずだ。

あらかじめスマホに接続しておき、その後ドングル接続すると自動でデュアル接続となる。ドングル接続時にもこのスマホ画面で設定をするのかと思いきや、、、
なんと、Cleer Arc 5 Gameng Edition Plus専用の”PCアプリ(兼ドライバー)”が用意されていた! Mac用は見当たらなかったのでPCのみなのかもしれない。ここでドングル経由でPC接続時にTHXとdtsXの設定がPC上で可能となる。Dolby指定がないのは何か技術的に設定画面は無くても良いということなのだろうか。 いずれにしてもWindows Store経由でDolby AtmosとDTS Headphone:Xの音響効果アプリは別途インストールしておいた方が良いのだろう。今回も導入済みだ。




シンプルな画面なので迷うことは無いが、ドライバーが見つかったよ!と何回かPC再起動をさせられたのはいかがなものかと、、、
いざ、接続実験!!
準備は整った。いざ接続実験、そして試聴の時間だ。 ・・・ といいつつ、ここまでかなりの文量になってしまったので、ここで前半終了として一両日中に接続実験編を投稿しようと思う。しばしお待ちを。
ということで今回はここまで。 ところで日本での販売はどうなっているのだろうか。次の代理店は見つかったのかな? AIまわりのローカリゼーションとかもあるし、道は困難、、、ということなのか。
それでは、次回実験編で!
後編はこちら!






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