Xiaomi Buds 5 Pro (Wi-Fi版) がついに牙をむいた。ワイヤレスイヤホンのブレイクスルー Wi-Fi接続の力を得て、ライバルたちを一気に引き離す全く新しい次世代のTWSへと進化した。その全貌をお見せしましょう。
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あれ、、、?
あれ、おかしいな。何だこのパッケージは。。。

… 無意識にポチっとしてしまっていたようです。先代Xiaomi 14 Ultraユーザーなのに。。。といいつつ無意識だった割にケースやガラスフィルムなども取り寄せたりしている周到さはなんなのだろう、、、w
と、いうことでXiaomi 15 Ultraが我が家に降臨です。Qualcommの最新SoC Snapdragon 8 Eliteを積み、リアカメラにはLeica Summiluxレンズを三眼搭載。 中でも注目は2億画素のセンサーを携えたペリスコープ100mm F2.6の望遠レンズ。カメラモンスタースマホはさらに磨きをかけました。Xiaomi 15 Ultraについては後日詳細レポートを掲載予定ですので、お楽しみに。

Xiaomi 15 Ultra + Xiaomi Buds 5 Pro (Wi-Fi版) = ∞
Xiaomi 15 Ultra (X15U)がスゴいのは話題のカメラのスペックだけではない。Qualcomm 8 Eliteを積んだことで音楽体験にも新次元をもたらす土壌を用意。Qualcomm Snapdragon S7 Sound Gen 1 Platformsを積んだ “Xiaomi Buds 5 Pro (Wi-Fi版)” と組み合わせることでワイヤレス音楽世界にブレイクスルーをもたらすパイオニアとなったのです。

XPAN (Expanded Personal Area Network) ・・・ スマホ(送信側)とその周辺機器を従来のBluetoothではなく、Wi-Fiの技術を使って接続することを可能にするQualcommの最新技術のこと。 これにより今までBluetoothだと1Mbps前後の接続がピークで、その狭い帯域を駆使していかに高音質を低帯域で送信するかしのぎを削ってきたのだが、このXPANを使うことによって一気に4.2Mbpsの接続、つまりおよそ4倍の広帯域を一気に得ることが出来たんです。
今まで、990Kbpsで96kHz/24bitのロッシー接続のLDACや、約1.2Mbpsで44.1kHz/16bitロスレス接続のaptX Losslessなどがワイヤレス・ハイレゾの頂点だったが、XPANを提供するQualcomm FastConnect 7900 Mobile Connectivity Systemでは4.2Mbps 96kHz/24bitのロスレス接続を実現、将来的には192kHz/24bitのロスレス接続を目指しているとのこと。つまり可聴領域においてはほぼほぼ完全に近いロスレスのハイレゾ音源がワイヤレスイヤホンなどから聞こえてくることになる。しかも2.4GHz/5GHz/6GHzをフルに使って接続を実現するため広帯域でありながら安定した通信を実現するというから安心、イイ音でもとぎれとぎれのワイヤレスでは意味がないですからね。

ちなみにこの『Wi-Fi』だが、何も自宅などのWi-Fi環境を使って接続するのではなく、送信側と受信側の1対1の接続手段としてWi-Fiの技術を使うという意味。なのでもちろん外でもWi-Fi接続OK、どころか今までより安定して接続、、、との事です。
始めまして、”Wi-Fi True Wireless”
個人的に想う、ポータブルオーディオの世界での時代を創ったモノたち:
- ウォークマンの登場 → ポータブルオーディオの民主化
- ワイヤレスヘッドホン・イヤホンとノイキャンの登場 → ポータブルオーディオのユースケースの多様化
- MP3プレーヤー (iPod含)の登場 → デジタルオーディオの台頭
- スマホの登場 → ポータブルオーディオの簡易性の確立と吸収への危機感
いずれも、ワクワクや未来への期待感とともに夢中になっていった。しかしよくよく見返すと今まで殆どがプレーヤー側の革新で、アウトプットエンドの革新はワイヤレスの登場以来、ワイヤレスも有線も改善は大いにあったものの、革新はなかったように思う。
お待たせしました。か細いBluetoothからの脱却です。Wi-Fiという目に見えない力強いバックボーンを得て、『ド安定、超余裕』のワイヤレスオーディオへの可能性の扉が開かれました。
目の前にそのワイヤレスの夜明けを呼び起こす機器が揃いました。Xiaomi 15 UltraとXiaomi Buds 5 Proです。これまでの約4倍ほどの帯域にハイレゾロスレスを流し込む奴ら。いよいよ接続してみます。

試聴にあたっての雑感と準備
その前に所感を。まずポータブルオーディオの世界では結構すごいことだと個人的には思っているのだが、たとえそれがニッチな世界だからが故だとしても、このニュースがあまりにも世間の注目が低いな、、、と感じている。おそらくこの登場が各社横並びのオープンな登場であったらまた違ったであろうが、Xiaomiという中華スマホ企業の高価なフラッグシップ機と、イヤホンの世界ではメジャーな立ち位置ではない、同じXiaomiのイヤホンで実現するという『革新ではあるが』『Xiaomiというマイナー中華企業が発表したすごいけど狭い領域での出来事』感も大きな要因なんだと思う。

しかしこれ、言っちゃなんだけど『Xiaomiの独自技術じゃない』。Qualcommというモバイルの世界のデファクトスタンダードプラットフォーマーが提供する『オープンなテクノロジー』なのだ。もちろん大人の事情や打算などでXiaomiオンリーでスタートしたこの『Wi-Fi ワイヤレス』だが、Qualcomm 最新SoCを採用さえすれば、基本的にどの企業でもこの『Wi-Fi ワイヤレス』は提供できる可能性を持つ。LDACを擁するがゆえにどうでてくるか未知数だがSONYも4.2Mbpsハイレゾロスレスワイヤレスイヤホンを世に出せる、ゼンハイザーもBOSEもテクニクスもJBLも。。。今年の後半モデルにはこぞって採用!!、、、なんだろうと、、、思う。。。かな。

何はともあれ、とにかくまずは試聴。忖度たっぷりちょうちん記事とはわけが違う超自腹レビューです!!
まずは、Xiaomi earbudsアプリ日本語版の最新版(1.25.0i)をインストールして事前準備。ただ前回のレビューでもお伝えした通り、今回の肝でもある接続品質設定やコーデック設定はXiaomi earbudsアプリサイドではなく、スマホのBluetooth設定アプリに紐づいた設定画面サイドで調整するのでXiaomi earbudsアプリサイドは接続後の諸調整用途だろう。
なお、当方の環境はXiaomi 15 Ultraは日本で購入したグローバル版。Xiaomi Buds 5 Pro Wi-Fi版は一足先に中国から取り寄せたもの。XB5Pに中国版やグローバル版があるかどうかわからないが、念のためこういう環境なので一般的な環境と違う可能性があることは先に記しておく。というのも少し接続関連で最初躓いたからだ。。。

いざ次代の扉をご開帳!
。。。。。。。。。。。XPANの設定がない。。。それどころかコーデック設定画面が出てこない。。。
前述の通りXiaomiのアプリサイドには接続やコーデック設定の欄はない。しかしBluetooth設定画面ででてくるはずの接続設定などが出てこずに、ごくごく一般的なBluetooth接続画面がでてくる。前回お伝えしたXiaomi 14 Ultra (中国版→EU日本語化)に接続したときと挙動が違うのだ。何度やってもだ。OSバージョン欄を何度もたたいたわけではないのになぜか開発オプションが開いていたので何気なく覗いてみると“XPAN”のオンオフトグルがあるので、XPANは搭載されてReady Goの状態であることは間違いない。

「しくったか、XB5Pも日本で買うべきだったか。。。」
もちろんこの状態で接続は普通にできて音も聞こえる。しかしこれは通常のaptX Lossless接続で何の代わり映えもしない今までの環境だ。あきらめかけていた時にペアリング時に一瞬画面に出てくるGoogle Fastpairの画面に『設定』という文字があるのを見つけ、すかさずタップしてみると。。。
『にま♡』 でてきました “Wi-Fi経由のオーディオ” という神々しいトグルボタンが。『4.2Mbpsのロスレスオーディオを体験してください』との但し書きとともに。「はい、体験しますよ、と」

このWi-Fi経由の~を選ぶと同時に設定がロックされて変更できない項目がいくつかあった。
- 低レーテンシー(オン)
- Bluetooth LE Audio (オン)
- 音質 aptX 4.2M
音質はいじれない(いじるわけない)のはわかる。低レーテンシートグルはグレーアウトして触ることが出来ない。『低レーテンシーじゃ全くない』という話も聞いていたのでなぞだ。LE Audioのトグルはオフにもできるが、そうするとWi-Fi経由の~という接続自体がキャンセルになる。音質欄の表記とともにこのXPANも”aptX on LE Audio”なんでしたっけ? ここ情報ないや。。。
とはいえ、ようやく試聴の準備が整った。はやる気持ちを抑えてUSB Audio Player Pro (UAPP)経由で96kHz/24bitロスレス音源を試聴だ。。。
・・・・・・・・・・・・・・ 涙が出るかと思った。
ここまできたんだな、と。決して技術者ではないし、受け身の消費者の一員でしかないのだが、TWS 完全ワイヤレスイヤホンからこんな厚みのある音が聴けるんだ、、、と。 しかもかなり電波や電磁波が飛び交っているデスクトップ周りで聴いていても、全く、Absoluteゼロの不安感、飛び音、雑音、音質低下、、、なにもない。とびっきりの良い音がずーーーーっと続いている。 小さな音だと違いが気が付きにくいかもしれないが、かなり音量を上げるとそれに二乗するかのごとく音圧も上がって、高音はすーっと抜けていき、低音は丹田まで響き渡ってくる。
正直これが、『どこまでがWi-Fi接続の恩恵なのか』『どこからがXB5Pの底力が故なのか』わからない。ただ、すこぶる期待以上だ。 お年玉で買ったAIWAのオートリバース付きカセットボーイ、あれからどれくらい経ったのだろう。ついにワイヤーから解き放たれたのだろうか。。。

有線イヤホンはなくなるのか、Wi-Fiワイヤレスに置き換わるのか?
同時に感じたことがある。鎖は外れて、ついに全力で走り始められたが、『追いつきつつはあるが、追い越しては決していないな』と。 ただこのXiaomiのイヤホンは素性が良いのだろう。『11mmのデュアルドライバー+圧電セラミックツイーター+プラナードライバーによるデュアルアンプ同軸トリプルドライバー』という有線イヤホン顔負けのドライバー構成を積んできたのもXPANによる広帯域の情報量を低中高域できちんと処理できている、TWSとしての完成度はかなり高い。

今回あえて『価格的な平等を取り払って』中堅クラスのカナルイヤホンに中堅DAC+そこそこのケーブル=計8万円クラスの有線イヤホンセットでXB5P Wi-Fi接続と同じ曲を何曲か聴いて比較をしてみた。 結果、自分の耳だとまだまだ有線セットが音の立体感、きめ細やかさ、ふくよかさとキレで圧勝だったと感じた。ただ以前と違って土俵が違う感じはしない。同じステージでの戦いだ。数年前、いや数か月前では競わせることさえナンセンスと思われていたことだ。これが同じ土俵で戦えるとわかっただけでも大きな進歩に違いない。
また、裏を返せばまだまだ伸びしろがある、欠けることのない音源を得た『そこからアウトプットまで』の部分、ケーブル着脱式カナルイヤホン等がしのぎを削っている『聴かせ方』向上に投資をしていけば今以上にワイヤレスイヤホンは伸びていくということを意味しているのではないだろうか。

となると、イヤホンまでの情報量は有線にせよWi-Fiワイヤレスにせよ大差が無くなった、条件は同じになったということ。 もうこの先はそれぞれのイヤホンの響かせ方の腕の見せ所、チューニングの妙、、、今の有線イヤホンの世界の切磋琢磨の世界にワイヤレスイヤホンが扉を開けて入ってきたという感じなのかもしれない。
有線側も高みの見物というわけにはいかないだろう。有線イヤホンを現代のプラットフォームで楽しむためには、イヤホン(数万円)+ケーブル等(1万円)+DAC(数万円)と、最低でも7~8万円、上を見たらきりがないがそれでも十数万円まで投資している人はざらだ。しかしワイヤレスイヤホン側はまず数万円(XB5Pは3万円弱)で高音質界へデビューを果たした。からめ手で若くしてMLBの世界に飛び込んだ佐々木朗希みたいなもんだ。『安くてフットワークが軽くて将来性がある』のだ。それに対する有線・ベテラン勢はいかにしてワイヤレスイヤホンというプロスペクトを向かい打って、有線イヤホンの更なる優位性や高みを見せていくかが期待される。
実際、このXB5Pにさらに5万円分の高音質要素が加わってきたらどうなるんだろう。デジタルワイヤレスならではのノイキャンはもとより様々なイマーシブオーディオ演出、AIとタッグを組んだマルチリンガル同時翻訳搭載超高音質ワイヤレスイヤホン、なんて脳汁でてくるじゃないですか。老舗のオーディオメーカーはこういった新進のデジタル企業と真っ向から戦っていけるのだろうか? もしかしたらこういった『トラディッショナル vs デジタルネイティブ』『有線 vs 新ワイヤレス』といったような単純な構図じゃないのかもしれない。翻って、トラディッショナルメーカーが汎用的なQualcommの技術をあっさりと使って大逆転!なんてのもあるのかも知れない。。。

いずれにせよ。『ワイヤレスだから音が悪くて当然』という言い訳がなくなった今、有線イヤホンとワイヤレスイヤホンの音質として源流というスタートラインが同じ位置に整った今、次の進化、フュージョン、コラボレーション、、、そして次の革新。。。
久々にポータブルオーディオの世界で夢が拡がっていく光明だったんではないだろうか。
ちょっと長くなってきたんで、それでは今回はこの辺で!
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