渾身の高音質高級ワイヤレスイヤホンを緊急輸入! 自腹人柱で突貫しました!! 【Edifier, QCC5181, Qualcomm Snapdragon Sound, Bluetooth 5.4, LDAC】
Update
ついに日本でも販売開始。
この記事の要約
Edifierの「STAX SPIRIT S10」は、Edifierの高級ラインに属し、最新の技術を集約した高音質完全ワイヤレスイヤホンです。Qualcomm Snapdragon SoundやBluetooth 5.4に対応し、aptX LosslessやLDACなどのハイレゾコーデックもサポート。ANC(アクティブノイズキャンセリング)やゲーム向けの低遅延モードも搭載しています。特に音質重視のユーザーに向けて設計されており、堅牢なデザインと最新技術で優れたリスニング体験を提供します。
(Summary by ChatGPT)
高級ブランド を完全ワイヤレスイヤホン(TWS)カテゴリーに投入
ワイヤレスイヤホンNeobuds Pro2やアクティブスピーカーMR4など安価だけど割といい音で有名(?)なEdifierはこういったお手頃価格の製品以外にも高級オーディオの領域にも手を伸ばしています。ヘッドフォンのSTAX SPIRIT S5もその一つ。お手軽Edifierにしてはそこそこいいお値段の製品です。しかもこういった高級ラインも評判は高く、このSTAX SPIRIT S5もアマゾンで星4.7の高評価を獲得しています。そして今回このSTAX SPIRIT S5の思想を完全ワイヤレスイヤホンのラインに詰め込んだEdifier STAX SPIRIT S10 (以下S10)が中国本土で発売されました。製品名で何気にググったら日本のアマゾンにもページが出来上がっていたのでおそらく日本でも発売されるかと思います。
スペックレビュー
身の軽いというか企業としての立ち回りの速い中国企業ならではの、最新テクノロジーを惜しげもなく投入してきた感じです。
- 最新のSoCであるQCC5181を採用
- 故にQualcomm Snapdragon Sound対応
- Bluetooth 5.4対応
- ハイレゾコーデック:aptX Lossless、 LDACおよびLHDC v5対応
- 第2世代EqualMass特許配線技術を採用した、厚さ約10μmの平面振動板+直径12mmの一体型平面スピーカーユニットを搭載
- ANC ハイブリッド アクティブ ノイズ リダクション搭載
- アンビエントモード搭載
- ゲームに最適な 89msの超低遅延を実現
- 15 分の充電で2 時間使用可能、ケースと合計で 28 時間使用できる長時間バッテリー搭載
- AI 3マイクおよびaptX Voiceによるクリアな通話品質
- カスタム可能なEQおよびスマホアプリ対応
- イヤーピースはS/M/Lが2セット、XS/XLが1セット封入
- ケースカバー的な小袋がおまけ的に入っている… 等々
こうやって上げると最新技術をてんこ盛りで投入しました!という感じ。このような高音質TWSだと省かれそうなNCやアンビエントなどをちゃんと対応してきたのにも好感が持てます。SoCもQCC5181という最新のもので、他のメジャーなTWSでは日本ではまだ正式発売されていないCleer Arc 3くらいにしか搭載されていない最新のSoCです。(2024.8現在)
外観レビュー(Neobuds Pro2と対比)
比較的多くの方が使用されているであろう、Edifier TWSのこれまでのフラッグシップでありRdifierイヤホンのセンターを張っていたNeobuds Pro2 (以下NP2)と外観を比較していきます。まずは写真をいくつかご確認ください。
よくあるTWSのケースと比較すると「ずんぐり」という言葉が頭に浮かびました。当方の簡易測定で W5.7cm x D5.2cm x H3.2cm と若干横長です。重さはケースがイヤホン本体込みで56g、イヤホン片耳は7gでした。いずれも素人簡易測定につき誤差ご容赦ください。
今度はNP2とのケース比較です。高さが若干S10の方が高いだけであとは基本的にS10の方が小ぶりです。印象的にもS10を最初に見たときに小さ!と感じました。S10のイヤホン収納部分ですが”For TWS”ではないほうの通常の”AZLA MAX“をつけたままでも収容できました。
最後はイヤホン本体の比較です。S10の本体はケース同様「ずんぐり」といった印象で電池や基盤が詰まっているであろう長い部分も分厚くなっていることがお分かりかと思います。また一点注意点はS10の耳穴部分が楕円形になっていることです。NP2は丸だったのでここに違いが発生しています。といってもおそらく面積容積視点だとさほど違いはないかと思います。前述のAZLA MAXは無理なく装着できました。
いかがでしょうか? 単体の製品写真やPR写真等だけでみると外観に大きな違いがないように見える2つの商品ですが、並べてみるともちろん金型も違う個性の違いがでている外観かと思います。
といいつつもこれはEdifierに限らず他の中華製品が総じてそうなのですがどうしても「ちゃちさ」が漂ってしまうのは両製品に共通しているというのが本音です。以前レビューさせていただいたXiaomiの Xiaomi Openwear Stereoもそうでしたし、これは重きを置くところの思想の違いといったところなのでしょうか。比べちゃいけないとはわかりつつMaster & Dynamicsなどの欧米製品やSONYなどの日本製品とは明らかに触感から手から感じるオーラが違います、、、 ま、これは本質の音質とは違うということで。
試聴レビュー(Neobuds Pro2と対比)
ということで、まずは試聴環境から
- Xiaomi 14 Ultra (Chinese version) with HyperOS 1.0.15
- USB Audio Player Pro v7.0.3.1
- ローカル楽曲とTidalハイレゾストリーミングで試聴
- 楽曲はHerbie HancockやMichael Jacksonなど
なぜXiaomiのしかも中国語版かというとこのモデルがSD 8Gen 3搭載スマホなのでQCC5181にベストマッチな相方だったことと、中国語版なのは一台中国語版を持っているとアプリなどの相性問題解決などで役に立つことが多いからです。
で、実際に聞き比べてみるとこれが大違い! 大違いというのはどっちが良くて悪いとか勝ち負けではなく、やはりBrandも変えてきていることから わかるように、立ち位置の違いなんだと思います。
- 一番の違いは音の厚み、NP2のスッキリ感に対して音圧の高いS10の重厚感
- まとまったNP2に対して、S10の拡がりと粒立ち感の高さ
- 音質ではないが空間オーディオやケースLEDの色アレンジなど音楽を楽しむNP2と、質実剛健・空間オーディオ何それ?的なS10
- 音質全振りといいつつ高音質モデルで二の次的なノイキャン能力は同等かむしろS10の方が上。高音中音低音と満遍なくノイズが除去されて合格点
- 繋がりやすさ切れにくさは後発のS10が上、BT5.4の接続ということもあって電車や交差点などでも切れることやブツブツへの対応力はS10の方が強いことがかなり多かった
このように感じました。一個人の感想としてご参考ください。NP2もスッキリしていて決して悪い音ではなくむしろコスパの良い良音質モデルとして知られていますが、おそらくS10はコストや売り上げよりも企業としての技術力の高さの誇示や他の起業との差別化を目指してより音質の高さを目指して生まれてきた成り立ちの違いなんだと思います。
その他(アプリなど)
中ほどで中国語版のスマホを持っているとアプリの対応問題が解消されることがあると言及しましたが、実はこの製品もそうでした。日本版のアプリを使っていたところEQ画面にあるはずのボタンがなかったりしたので、中国語スマホにアプリを入れたところ正常に表示されました。これはバージョンがまだ追いついていないなどの時間的な問題かと思います。で、アプリは以下の写真のとおり一通りやりたいことへの対応が整っていると感じました。NP2と同じEdifier Connectで操作可能で、NP2の操作画面から対応していない空間オーディオやライティングの画面が消えているくらいです。タッチ操作(本製品は側面をつまむピンチ操作)のカスタマイゼーションもかなり柔軟に対応。ダブルタッチに音量操作や曲順操作などを割り当てたり、ノイキャンやアンビエントの選択も2択で選べるようになっています。
気になった点
気になった点をいくつか、前述のちゃちさもありますが、比較的アンプパワーを要求するというかスマホの音量はちょうどいい音量をとるには60-70%のバーまで上げることが多かったです。通常は多くて50%くらいなのでパワーを必要とするドライバーなのでしょうか。またハイレゾではないSDの楽曲を聞いた際に何曲かは薄皮のベールが挟まれたように感じたことがあったことを付記します。これは比較的電波が行きかっているPCの前などでLDACやLHDCをアダプティブにしているときに起きることがあり、なんかの拍子に普通に良い音に戻るという感じ。ビットレートの上下で起こるのかはわかりませんが他のイヤホンではあまり感じたことのないレベルの変化でした。
まとめ
いかがでしたでしょうか?Edifier渾身の音質特化ワイヤレスイヤホンEdifier STAX SPIRIT S10。中国本土では高くても千数百元(2万円台半ば~後半)のイヤホンが多い中、この製品は1999元。中国本土でさえ4万円程する製品。これが日本に入ってきたらどうなるのか、、、と思いつつもEdifierは日本での製品価格が中国より比較的安い逆転現象なども起こすことがあるので注視が必要。また製品ファームウェアやアプリのアップデートも頻繁なメーカーなので上記の気になる点なども早いうちに解消されることを期待します。ちゃちさはご愛敬のままで、ということで。
技適マークがない無線通信機器を日本国内で使うと電波法違反になる恐れがあります。特例制度(技適未取得機器を用いた実験等の特例制度)を利用し、ウェブサイトでのレビューや実験・試験・調査によるものが対象であることを明示した上で総務省に届出をすることによって合法的に技適マークがない無線通信機器を使うことができます。ご注意ください。
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